住宅ローン控除は初年度が肝心!確定申告のやり方を手順付きで解説

- 住宅ローン控除の初年度は、年末調整ではなく確定申告で手続きする。
- 申告のタイミングは、入居した年の翌年の2月16日〜3月15日。
- 控除額は年末のローン残高に0.7%を掛けた金額が基礎になる。
- 控除期間は制度・住宅の区分に応じて13年間または10年間。
- 2年目以降は勤務先の年末調整で手続きできる。
住宅ローン控除 初年度 やり方の結論

初年度のやり方は「入居の翌年に、住宅の区分に応じた書類を添付して確定申告する」、これに尽きます。
所要時間の目安は、書類が手元に揃っていれば作成自体は1〜2時間ほど。難易度は、正直そこまで高くありません。
必要なのは、源泉徴収票・年末残高証明書・登記事項証明書・売買契約書の写しなど。これらを集める時間のほうが、入力よりよっぽど大変です。
控除率は年末時点のローン残高に0.7%を掛けた額が基礎になります。
確定申告について
住宅ローン控除の初年度は、通常の確定申告期間である2月16日〜3月15日に申告します。

確定申告と聞くと身構える方が多いのですが、住宅ローン控除だけの申告なら、やることは決まっています。
会社員で年末調整を受けている方は、源泉徴収票の数字を転記する形が中心。事業者のようにゼロから所得を計算するわけではありません。
申告書は税務署の窓口でも、国税庁の確定申告書等作成コーナーでも作れます。私が相談者に勧めているのは、後者のオンライン入力です。
■住宅ローン控除とは
住宅ローン控除とは、住宅ローンを使ってマイホームを取得した人が、年末残高の0.7%を所得税などから差し引ける制度です。
正式名称は「住宅借入金等特別控除」。「住宅ローン控除」「住宅ローン減税」は、あくまで通称です。
ポイントは、税金を計算したあとの金額から直接引く「税額控除」だということ。同じ金額でも、所得から引く控除より節税効果が大きく出ます。
控除期間は制度や住宅の区分によって13年間または10年間。長く続く制度なので、初年度の手続きを正しくやっておく価値は十分あります。
■住宅ローン控除を受けるための手続

手続きは「初年度は確定申告、2年目以降は年末調整」という二段構えです。
初年度に確定申告をしておくと、その後、税務署から翌年以降に使う「住宅借入金等特別控除申告書」が送られてきます。
2年目からは、この申告書と金融機関の年末残高証明書を勤務先に提出するだけ。年末調整の中で処理してもらえます。
| 年 | 手続きの方法 | 主な提出先 |
|---|---|---|
| 1年目 | 確定申告 | 税務署 |
| 2年目以降 | 年末調整 | 勤務先 |
つまり面倒なのは最初の1回だけ。ここを乗り越えれば、あとはかなり楽になります。
住宅ローン控除の適用要件等
適用には「自分が住む家であること」「返済期間10年以上のローン」「床面積50㎡以上」といった条件があります。

特に見落とされがちなのが、自ら居住していること。投資用や別荘では対象外です。
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 居住 | 自ら居住する住宅であること |
| 返済期間 | 返済期間が10年以上であること |
| 床面積 | 床面積が50㎡以上であること |
床面積の基準は、相談現場でよく質問が出ます。図面上の表記と登記簿上の面積が違うこともあるので、登記事項証明書の数字で確認してください。
確定申告書等作成コーナーを利用して住宅ローン控除を入力する方法
国税庁の確定申告書等作成コーナーを使えば、画面の案内に沿って入力するだけで控除額が自動計算されます。
手書きで計算明細書を埋めるより、オンライン入力のほうが圧倒的に間違いが減ります。私が相談者に最初に勧めるのもこれです。
実際の流れは、おおよそ次のようになります。
- 作成コーナーで「所得税」を選び、源泉徴収票の金額を入力する。
- 「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」の項目を選ぶ。
- 住宅の取得対価や年末残高証明書の残高を入力する。
- 住宅の区分(新築・中古など)を選んで進める。
- 自動計算された控除額を確認し、申告書を出力または送信する。
ここまで進んで控除額が表示されれば、入力は正しくできています。
つまずきやすいのは、住宅の区分の選択。省エネ基準などで区分が分かれるので、手元の証明書類の名称をそのまま選べば迷いません。うまくいかないときは、入力をやり直すより、証明書の種類から区分を確認し直すほうが早いです。
災害によりマイホームが被害を受けた場合

災害でマイホームが被害を受けた場合でも、一定の条件のもとで住宅ローン控除の適用が続けられる扱いがあります。
住み続けられなくなったから即終了、というわけではありません。
このケースは個別性が高く、被害状況によって扱いが変わります。自己判断せず、所轄の税務署に状況を伝えて確認するのが確実です。
目次
この記事は「結論→制度の中身→手続き→具体的な入力手順→よくある質問」の順で進みます。

急いでいる方は、冒頭の要点リストと、次の『やることリスト』だけ読めば、初年度のやり方の全体像はつかめます。
freee会計なら控除額は自動算出できる!
控除額の計算が不安な人は、自動で算出できる会計ソフトを使うのも一つの手です。
ただ正直に言うと、住宅ローン控除だけが目的の会社員なら、国税庁の作成コーナーで十分。控除額はどちらも年末残高の0.7%という同じ計算式で出ます。
事業所得があって確定申告そのものをまとめてやりたい人には、会計ソフトの自動計算が効いてきます。自分の状況に合わせて選んでください。
住宅ローン控除の1年目は確定申告が必須!

くり返しますが、1年目は会社員でも確定申告が必須です。
年末調整では初年度の控除を受けられません。ここを勘違いして、年末調整の書類に書こうとする相談者を毎年見かけます。
申告のタイミングは入居した年の翌年。期間は原則2月16日〜3月15日です。
【1年目】住宅取得から確定申告までのやることリスト
1年目にやることは「入居→書類集め→翌年の確定申告」という3つの流れに整理できます。

特に時間がかかるのは書類集め。下の必要書類を、入居後すぐに確認しておくとあとが楽です。
| 書類 | 主な入手先 |
|---|---|
| 確定申告書 | 税務署・作成コーナー |
| (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | 税務署・作成コーナー |
| 住宅ローンの年末残高等証明書 | 借入先の金融機関 |
| 建物・土地の登記事項証明書 | 法務局 |
| 建物・土地の売買契約書(請負契約書)の写し | 契約時の書類 |
| 源泉徴収票 | 勤務先 |
| 本人確認書類の写し | 本人 |
手順としては、次の順番で進めるとスムーズです。
- 入居したら、売買契約書や登記関係の書類を一か所にまとめておく。
- 秋〜冬に金融機関から届く年末残高証明書を保管する。
- 年末に勤務先から源泉徴収票を受け取る。
- 翌年2月16日〜3月15日に作成コーナーで申告書を作る。
- 必要書類を添付して、税務署に提出または電子申告する。
5番まで終われば、初年度の住宅ローン控除の手続きは完了です。あとは還付金が振り込まれるのを待つだけ。
つまずきやすいのは、年末残高証明書を紛失してしまうケース。見当たらないときは、自分で探し続けるより、借入先の金融機関に再発行を依頼するのが早道です。
よくある質問
相談現場で特に多い質問を、まとめて答えます。
よくある質問
最後に一言。初年度の確定申告は、面倒に見えて実はここが一番大事な分かれ道です。
書類さえ揃えば、入力作業は思っているより短く終わります。まずは手元の売買契約書と登記書類を探すところから始めてください。
