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住宅ローン控除はいつまで?適用期間と控除額・申請手順を解説

三宅 沙織 / 更新:2026-06-20
住宅ローン控除はいつまで?適用期間と控除額・申請手順を解説
「住宅ローン控除っていつまで使えるの?」「自分の購入時期で間に合う?」――相談現場で本当によく聞かれます。結論から言うと、現行制度で控除を受けられるのは令和7年12月31日までに入居した場合。控除期間は新築なら原則13年、中古なら10年です。

この記事では、いつまでに何をすればいいのか、年収別にいくら戻るのか、確定申告の手順、対象外になるケースまで一気に確認できます。私が普段の相談で「ここでつまずく人が多い」と感じるポイントも正直に書きました。

住宅ローン控除はいつまで?適用期限と控除期間の結論

【期限間近】住宅ローン控除延長13年の適用条件〜いつまでに何をすれば良いの?〜
【期限間近】住宅ローン控除延長13年の適用条件〜いつまでに何をすれば良いの?〜

まず一番知りたいところから。住宅ローン控除は、入居した時期で適用が決まります。現行制度の入居期限は令和7年12月31日。控除率や期間も、ここで整理しておきます。

新築の申込み期限は令和7年12月まで

国土交通省は、住宅ローン減税の適用期限を「4年間(令和4年〜令和7年)延長」と案内しています。つまり令和7年12月31日までに入居すれば、現行制度の対象です。

なお、その先も制度自体は続きます。国交省は令和8年1月1日〜令和12年12月31日に入居した場合も適用可能と記載しています。ただし年分で要件が変わるため、自分の入居予定がどちらに入るかは必ず確認してください。

控除期間は物件の種類で10年または13年

控除期間は物件で分かれます。国交省は「新築住宅等は原則13年、既存住宅は10年」と明記しています。

中古(既存住宅)を検討している方は、ここで13年と勘違いしやすい。10年が原則です。期間の差は最終的な戻り額に直結するので、見落とさないでください。

そもそも住宅ローン控除とは(仕組みをやさしく解説)

住宅ローン控除とは、住宅ローンを借りて住宅の新築・取得・増改築等をした場合に、税金が戻ってくる制度です。仕組みはシンプル。年末のローン残高の0.7%を、所得税(一部は翌年の住民税)から差し引きます。

たとえば年末残高が3,000万円なら、3,000万円×0.7%=21万円が控除の目安。これが最大13年間続きます。払った税金が戻る制度なので、そもそも納めている税額が少ないと、満額は戻りません。ここは後半で具体的に説明します。

住宅ローン控除の控除額はどう決まる?年収別シミュレーション

「結局いくら戻るの?」という疑問に答えます。控除額は計算式と上限の組み合わせで決まり、人によって戻る額が違います。年収別のモデルケースも用意しました。

住宅ローン控除の控除額はどう決まる?年収別シミュレーション

「借入残高×0.7%」または年間最大控除額の少ない方

控除額の基本は、年末ローン残高×0.7%。ただし、借入限度額を超えた残高は計算に入りません。そして、納めた所得税を超えて戻ることもありません。

つまり「残高×0.7%」「借入限度額×0.7%」「実際の納税額」――この3つのうち、一番小さい金額が実際の控除額になります。ここを誤解して満額を期待する方が本当に多いです。

住民税からの控除は年9万7,500円まで

所得税から引ききれなかった分は、翌年の住民税から差し引かれます。ただし住民税からの控除には上限があり、年9万7,500円まで。

これを超える分は、残念ながら戻りません。年収が高くなく所得税が少ない方ほど、この上限に当たって「思ったより戻らなかった」となりがちです。

年収別に実際いくら戻るかのモデルケース

控除率0.7%という事実をもとに、私が相談で使う考え方で試算してみます。前提は「新築・年末残高3,000万円・控除率0.7%」。残高ベースの控除額は21万円です。

ここで効いてくるのが、その人の所得税+住民税(上限9万7,500円)の枠。納税額がこの21万円に届かない年収帯だと、満額は戻りません。下の表は、戻る額が「納税額の天井」に左右されるイメージを示したものです。実際の税額は扶養や各種控除で変わるため、目安として見てください。

年末残高3,000万円・控除率0.7%のときの控除の考え方(目安)
控除額=「残高×0.7%」と「所得税+住民税上限9万7,500円の納税枠」の小さい方。税額は家族構成等で変動するため概算。
残高×0.7%ポイント実際に戻る額の決まり方
21万円納税枠が21万円以上ある場合21万円まで戻る
21万円納税枠が21万円に届かない場合納税額の範囲まで(満額は戻らない)
21万円住民税からの控除上限9万7,500円まで充当

借入限度額と控除率の一覧表

控除率はどの物件でも年末残高の0.7%で共通です。差が出るのは控除期間。新築等は原則13年、既存住宅は10年です。

控除率と控除期間の基本
国土交通省「住宅ローン減税」の記載に基づく。借入限度額は住宅の性能・入居年で異なるため、最新の国交省ページで確認のこと。
区分控除率控除期間
新築住宅等年末残高の0.7%原則13年
既存住宅(中古)年末残高の0.7%10年

住宅ローン控除を受けるための要件を整理

控除は誰でも自動で受けられるわけではありません。所得やローン期間、物件、用途などの条件があります。相談現場で「ここで対象外だった」と判明することも珍しくないので、一つずつ確認しましょう。

住宅ローン控除を受けるための要件を整理

所得要件とローン返済期間の条件

国税庁の説明では、住宅ローン控除は返済期間が一定年数以上の借入が前提です。また、自分が住むための家であることが必要。投資用や別荘は対象外です。

所得には上限があり、所得が高すぎる年は控除を受けられません。年によって基準が変わってきた項目なので、自分の入居年の要件を国税庁ページで確認するのが確実です。

対象物件の種類・用途と省エネ基準

対象は、住宅の新築・取得・増改築等。床面積や、自分が住むことなどの用途要件があります。

近年は省エネ性能が重視されています。ZEH水準省エネ住宅や省エネ基準適合住宅であることを示すには、所定の証明書類が必要です。新築の購入時は、この証明書を業者から確実に受け取っておきましょう。

中古住宅の築年数要件と追加要件

中古はつまずきやすい論点です。既存住宅は控除期間が10年で、一定の性能や築年に関する要件を満たす必要があります。

正直に言うと、ここは物件ごとに判断が分かれます。古い物件を検討している方は、契約前に「この物件は住宅ローン控除の対象か」を不動産会社や税務署に確認することを強く勧めます。後から対象外だと分かると、資金計画が崩れます。

リフォーム・増改築・省エネ改修工事の適用条件

住宅ローン控除は、増改築等にも適用されます。リフォームでローンを組んだ場合も対象になり得ます。

ただし、対象になる工事の種類や規模に条件があります。特に省エネ改修は要件が細かいので、工事前に「この工事が控除対象か」を確認しておくと安心です。

申請手順と必要書類(1年目の確定申告と2年目以降の違い)

【祝】住宅ローン控除「特例」2年延長へ!で、結局いつまで住宅ローン控除は「13年間」受けられるの?
【祝】住宅ローン控除「特例」2年延長へ!で、結局いつまで住宅ローン控除は「13年間」受けられるの?

控除は申請しないと受けられません。ここが一番の落とし穴。1年目は会社員でも確定申告が必要で、2年目以降は手続きが変わります。私が確定申告サポートで実際に案内している流れで説明します。

初年度の確定申告の流れと必要書類

入居した翌年に、自分で確定申告をします。会社員でもこの初年度だけは年末調整では完結しません。

主に必要になるのは、確定申告書、住宅借入金等特別控除額の計算明細書、金融機関の年末残高証明書、売買契約書や登記事項証明書、本人確認書類など。省エネ住宅なら性能を示す証明書も加わります。書類は購入時にまとめて保管しておくと、申告期にバタつきません。

2年目以降は年末調整で完結する仕組み

2年目からは、勤務先の年末調整で控除を受けられます。確定申告は不要になります。

初年度の申告後に税務署から送られてくる控除証明書と、金融機関の年末残高証明書を勤務先に提出するだけ。1年目さえ乗り切れば、その後はぐっと楽になります。

申請を忘れた・期限を過ぎた場合の還付申告

「初年度の申告を忘れた」という相談も実は多いです。あきらめないでください。

確定申告をしていなかった会社員の場合、還付を受けるための申告(還付申告)は、対象となる年の翌年から5年間さかのぼって行えます。忘れていたと気づいたら、早めに必要書類をそろえて税務署に相談しましょう。

住宅ローン控除が受けられない・対象外になるケースの具体例

「自分は大丈夫?」という不安に答えます。対象外になる典型例を知っておけば、契約前に手を打てます。私が現場で実際に見てきたパターンを挙げます。

住宅ローン控除が受けられない・対象外になるケースの具体例

所得や床面積の条件を満たさない場合

所得が上限を超える年は、控除を受けられません。床面積の要件を下回る物件も対象外です。

見落としがちなのが、住むための家でないケース。自分が居住しない投資用物件や、店舗・事務所として使う割合が大きい物件は、そのままでは対象になりません。用途は契約前に必ず確認しましょう。

繰り上げ返済・借り換え・転勤をしたときの影響

控除を受けた後の行動も影響します。繰り上げ返済を進めて返済期間が短くなりすぎると、要件を外れて以降の控除が受けられなくなる場合があります。

借り換えは、住宅取得のための借入であることが続けば控除を継続できるのが一般的です。転勤で一時的に住まなくなった場合は、家族が住み続けているかなどで扱いが変わります。単身赴任や一時転居の予定がある方は、事前に税務署へ確認しておくと安心です。

他の控除制度との併用と共働き世帯の組み方

ふるさと納税やiDeCoとの併用、ペアローンの組み方は、相談で頻出のテーマです。組み合わせ次第で戻る額が変わるので、ここは丁寧に。

他の控除制度との併用と共働き世帯の組み方

ふるさと納税やiDeCoとの併用時の注意点

住宅ローン控除とふるさと納税、iDeCoは併用できます。ただし注意点がある。

住宅ローン控除で所得税・住民税が大きく減っている年は、ふるさと納税の実質負担2,000円で済む上限額が変わることがあります。特に控除しきれないほど住宅ローン控除が大きい場合、ふるさと納税をしすぎると損が出るおそれも。ふるさと納税の上限は、住宅ローン控除を考慮したシミュレーションで確認してください。

控除しきれない場合の対処

住宅ローン控除は、納めた税額が上限です。所得税で引ききれない分は住民税(上限9万7,500円)から引かれますが、それでも余ることがあります。

余った控除は、基本的に繰り越せません。控除枠を使い切れない世帯は、後述のペアローンで夫婦それぞれの枠を使う、iDeCoでの所得控除のかけ方を調整するなど、世帯全体で考えると無駄が減ります。

ペアローン・連帯債務の按分と最適な組み方

共働きなら、ペアローンや連帯債務で夫婦それぞれが控除を受けられます。二人分の控除枠を使えるのが最大のメリットです。

ポイントは負担割合。持分やローンの負担割合に応じて控除を按分します。私の実感では、収入差が大きいのに無理に半々で組むと、片方が控除枠を余らせて損をしがち。どちらにどれだけ借入を寄せるかは、二人の年収と納税額を見て決めるのが正解です。

令和6年・令和7年の最新改正点と子育て世帯への優遇

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制度は毎年のように見直されています。情報が古いまま動くと損をするので、直近の改正点を押さえましょう。特に子育て世帯への配慮が目立ちます。

子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額の上乗せ

近年の改正で、子育て世帯や若者夫婦世帯には借入限度額の優遇措置が設けられています。該当する世帯は、控除の対象となる残高の上限が手厚くなります。

自分の世帯が対象になるか、入居年でどの限度額が適用されるかは、国土交通省の最新ページで確認してください。年分で扱いが変わるため、ここは必ず一次情報を見るべきところです。

新築の省エネ要件強化と背景

新築は省エネ要件が強化されています。一定の省エネ性能を満たさない新築は、控除の扱いが厳しくなる方向です。

背景には、適用期限の延長があります。国交省は令和4年度税制改正で適用期限を4年間延長したと明記しており、制度を続ける一方で住宅の省エネ化を促す狙いがあります。新築を検討中なら、物件の省エネ性能を最初に確認しておきましょう。

住宅ローン控除に関するよくある質問(FAQ)

相談でよく受ける質問を、結論だけ先にまとめました。自分のケースに近いものから確認してください。

住宅ローン控除に関するよくある質問(FAQ)

よくある質問

住宅ローン控除の期間とは何ですか?
年末のローン残高の0.7%を所得税などから差し引ける年数のことです。国土交通省の記載では、新築住宅等は原則13年、既存住宅(中古)は10年。最初に入居した年から数えます。
控除を受けるのに費用はかかりますか?
控除の申請そのものに手数料はかかりません。必要なのは確定申告の手間と、年末残高証明書や登記事項証明書などの書類準備です。証明書の取得に少額の実費がかかる程度で、税理士に頼まなければ大きな出費はありません。
控除の申請はどう始めればよいですか?
入居した翌年に、自分で確定申告をするところから始めます。会社員でも初年度は確定申告が必要です。確定申告書、計算明細書、年末残高証明書、売買契約書や登記事項証明書などをそろえて税務署へ。2年目以降は勤務先の年末調整で完結します。

最後に一つだけ。住宅ローン控除でいちばんもったいないのは、初年度の確定申告を忘れることです。入居が決まったら、購入時の書類をひとまとめにして保管しておく。これだけで翌年がぐっと楽になります。迷ったら、入居前に一度プロに自分の条件を確認してもらってください。

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三宅 沙織

三宅 沙織

2級ファイナンシャル・プランニング技能士 ・ FP事務所勤務・住宅ローン相談業務5年
住宅ローン相談歴5年

FP事務所に勤務するファイナンシャルプランナーとして、住宅購入相談や確定申告サポートを年間100件以上担当。実際の申請手続きや税務署とのやり取りをもとに、初めての方でも迷わない情報を届けることを心がけています。

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